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2011年3月8日火曜日

禅寺 グリーン ガルチ

グリーン ガルチ(Green Gulch)という曹洞宗の禅寺がミル バレー(Mill Valley)という町にあります。場所はタマルパイアス山のミュア ウッズやミュア ビーチのすぐ近くです。


サンフランシスコの日本町に桑港寺という曹洞宗のお寺があります。
1959年 鈴木俊隆(しゅんりょう)という曹洞宗の僧侶がこの桑港寺の住職となりました。


その当時の桑港寺はサンフランシスコに住む日系人を対象に宗教活動を行っていたのですが、鈴木老師はアメリカ人にも禅を広めようと、1961年にサンフランシスコ禅センター(発心寺)、1697年にカーメルにタサハラ禅センター禅心寺)を設立しました。


1969年に禅センターは桑港寺から独立し、1972年にグリーン ガルチ(蒼龍寺)が設立されました。現在では全米に禅が普及し、いろいろな人達が修行にやってきます。日本からも時々、お坊さんが修行に来ています。


2年ほど前、静岡県焼津市で住職をされている故鈴木老師の息子さん(といっても70代ですが)が永平寺で修行中の若いお坊さんを数人連れて、グリーン ガルチに来られていたとき、偶然にも居合わせてお話を聞く機会がありました。


ばりばりの日本語なまりの英語でしたが参加者(200人以上はいたような...)はみな、頷いていたので、通じてるんだと思います。


ここには、めちゃくちゃ広い農場があって、いろいろな野菜が栽培されています。またここで焼かれるパンは絶品でグリーン ガルチ ファームの野菜とパンはマリン カウンティのファーマーズマーケットでは人気です。
事務所、食堂、図書室が入っている建物


平日は僧侶や参加者の修行や研修が行われているのですが、日曜日は一般解放のプログラムがあります。8時からは座禅、10時から法話、12時から食堂でランチ。月一回、子供の為(幼児から小学生くらいまで)のプログラムもあります。


私は時々、ここに法話を聞きに行きます。座禅は朝が早すぎてまだ行った事はないのですが。お坊さんはアメリカ人で、お話を聞きに来ている人達もアメリカ人なので法話は英語で行われます。


何に一番驚いたかって、英語のお経を聞いた時です。英語の般若心境を聞いた日にはもう..........。日本でお経を聞いたり読んだりしても意味がなかなか分かるものではありませんが、英語だと本当によく分かります。これは目から鱗でした。


法話の後は庭でティータイム。紅茶が振る舞われます。その横で自家製野菜やパンの販売がおこなわれています。
ランチではアメリカの精進料理なんでしょうか、スープ、サラダ、パンが8〜10ドル(寄付金)で食べ放題です。とにかく美味しいので、2〜3回はおかわりをしてしまいます。
お腹がいっぱいになったら、美しい風景を眺めながらミュア ビーチまで散歩です。


ここにはカミング エイジ プログラムComing Age Programというおもしろいプログラムがあります。月に1度の日曜日、9ヶ月間実施される7~8年生(12〜14才)の子供を対象にしたプログラムです。男女別々のクラスになっていて、農場で畑仕事をしたり、仏教哲学を学んだり、ディスカッションをしたりします。


幼年期から大人へとなっていく大切な時期にどのように自分を新しい環境へとコネクトするか、自分にとって良い方法や結論を導きだすためのものの考え方などを学んでいきます。


日本では『ハーバード白熱教室』という政治哲学の教授の授業が流行っていますが、まさにこれです。欧米とアジア(仏教哲学はアジアがルーツですから)では観点が違うでしょうが、考える力を養うという点では同じだと思います。哲学は生きていく上で役立つツールだと思います。


プログラムの初日は両親も最初の1時間ほど参加し、一人一人子供たちの前でスピーチを行います。お題は『あなたが生まれたとき』
普段は親に悪態をついている難しい年頃の12〜13才の男の子たちが、静かに涙を流しながら聞いていた姿がとても印象的でした。親にとっても目の覚める瞬間でした。
私は長男をこのプログラムに放り込みました。次男も放り込む予定....。
京都の善峯寺を模して建てられた宿泊施設 六角堂
本格的な茶室が建てられていて、裏千家の茶道教室も開かれています。月に一度は一般のお茶会もあります。
茶室
グリーン ガルチの日本建築は今から20数年前に京都から来た宮大工さんや左官屋さん達によって建てられました。

私は仏教徒ではありませんが、典型的な日本人なんで、やはり神社やお寺に行くと落ち着きます。
それに、ここは谷に囲まれてとても自然が美しく、建物を見ていると日本に帰ってきたようで本当に癒されます。朝8時からの座禅に一度は挑戦してみたいと思っているのですが.....。

風景や建物を見たり、ランチを食べに行くだけでも行く価値はあります。




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