2012年3月27日火曜日

小学校保護者の活動@アメリカの場合

毎年この時期になると日本では小学生をもつ保護者の間でPTA役員になるならないでもめてますね。いろんなブログで目にします(笑)。
PTAっていったい何?ということで、例によりPTAの定義をウィキペディアより
PTA(Parent-Teacher Association)とは、各学校ごとに組織された、保護者と教職員による教育関係団体のことである。各自が任意で入会する団体で、個々の生徒の成長より、寄付金を集めたり、教職員を支援することなどで、学校全体ひいてはあらゆる子供達の利益となる活動を目的としている。

じゃぁアメリカの小学生の親達はどうなのか、我が家の息子達が通った小学校(公立)を例に、こっちの小学校の役員やら学校のもろもろのことがどんな仕組みになっているのか、保護者たちがどんな事をしているのかちょっと書いてみたいと思います。


1)委員会/理事会(Board of Trustees / Governance Team)
うちの学区(School District)には小学校が3校、中学校が1校あります。(高校の学区は別)。これを取りまとめているのは学区事務局(School District Office)です。で、それとは別に学区にはこういった理事会のような組織があります。うちの学区の場合、5人の委員と理事長から構成されていて、学区運営とそれぞれの学校運営に必要なことを取り決め、ニーズをまとめ、要望の主張もしていくわけです。


この委員は選挙で選ばれます。任期4年のボランティアです。委員になりたい人はもちろん立候補するわけで、一人でも多くの役員を出した学校は当然有利です。予算もたくさんぶんどれます(笑)。なので選挙のシーズンになるとあっちこっちの家の庭に支持する候補者の名前が印刷された看板が立てらます。その上、候補者の演説会&応援パーティまで開かれます。すごいですよ。当番だの順番だのというもんじゃぁないです。
聞くところによると、うちの小学校はかなり強い勢力を振るっているらしいです(笑)。


2)Yes 基金(Yes Foundation)
うちの学区にはイエス ファンデーションという団体があります。学区内の4校の学校の教育の質向上のため、寄付金を集めています。この学区に子供を通わせている親はもちろんのこと地域企業も毎年かなりの寄付を行っています。毎年1億円近いお金を集めています。
この寄付金で、各学校の音楽、美術、体育の授業を行ったり、楽器を購入したり、放課後のいろいろなクラブ活動の資金を提供したり、備品を購入したり、図書館や体育館を建てたりしているわけです。
うちの小学校では4年生全員にバイオリンの授業があり、音楽教室には授業を受ける人数分のバイオリンがこの基金からのお金で購入されました。また図書館と音楽教室もこの基金で建て替えられました。


カリフォルニア州の教育予算は全米でもワースト10に入るほどひどく、その上、ここ数年、毎年予算が削られ、このベイエリアの公立学校でも予算不足の影響で音楽、体育、美術の授業が廃止になる学校がある中で、このYes 基金の活動はとてもありがたいことなのです。
このYes 基金は、毎年春に大規模なパーティーを開催します。パーティー券は一人80ドル、音楽を楽しみながらディナーを頂き、その上、オークションも行い....、まぁチャリティーパーティーですね。ここで集まったお金も学校や子供達に還元されるわけです。
この基金の活動にも学区の保護者たちがボランティアで参加しています。


3)保護者会(Parent Club)
各学校にはペアレントクラブがあります。PTAのようなものです。
この役員の選出は立候補です。子供の在学中に一度はやらなといけないとか、順番とかいったことは一切ありません。できる人、やりたい人がボランティアでなっています。


ファンドレイズ(寄付金集め)と、それに関係するイベントの運営、学校のボランティアの取りまとめなどが主な活動です。集まったお金は学区や学校の予算ではカバーできないものを購入するためや行事に使われます。


毎週水曜日の朝、ミーティングがありますが、ペアレントクラブのメンバーなくても、誰が参加してもかまわないのです。サポートできる人が参加するのです。もちろんEメールでの参加もオッケーです。
で、このミーティングに地元で人気のカフェから毎回コーヒーが差し入れされます。


うちの小学校は毎年10月に文化祭とバザーが混じったようなイベントを行うのですが、これで5万ドルくらい稼ぎます。9月の学年が始まったときの全校BBQパーティとか学年末にある各学年ごとのピクニックの費用もペアレントクラブからでます。
学校の予算ではまかなえない備品の購入もします。昨年はラップトップやプロジェクターが購入されていました。


4)学校ボランティア
小学校のボランティアは実に様々な種類のものがあります。新学期が始まるとボランティアの募集が始まります。
  • パプシクル デー:毎週水曜日の放課後アイスキャンディーの販売。1ヶ50セント
  • ピザ デー:毎週火曜日のピザランチの配布(有料なので希望者のみ)
  • オクトーバーフェスト:各ブースの準備と運営
  • 遠足のドライバー:保護者ボランティアが自ら運転して子供達を遠足につれて行きます
  • オフィスの手伝い:小学校の事務所の手伝い
  • クラスペアレント:保護者のクラス委員
  • 授業のサポート:様々なボランティアがあります。基本的にこれは曜日と時間が決まっていて通年で行います。(算数の授業の手伝い、朝のリーディングタイムの読み聞かせ、宿題の配布、美術の授業の準備と片付けなど)。
この授業のサポートはすごいですよ。先生は雑用から解放されて授業に専念できます。親と子供と先生のコミュニケーションもスムーズで、親は全クラスの児童の名前を知っているし、児童も誰がどのクラスメートの親かも知っています。自分の子供は何を学んでいるのか、クラスではどんな態度なのかもしっかり把握できます。
こういったボランティアは、できる人ができる時にするのです。できない人は自分ができる範囲でサポートをするのです。何のため?もちろん自分たちの子供たちのためです。
これがコミュニティー活動です。
フルタイムで仕事をしているとか、専業主婦だとか関係ないです。できない人はしなくていいのです。できる範囲で参加すればオッケー。できない人に文句を言う人はいません。もちろん当番なんてありません。完全なボランティアです。


この学校ボランティアがまたすごい、なり手が多すぎて、申し込んでもウェイティング リスト状態です(笑)。私も断られたことが何度もあります。


長男がまだ2年生の時のこと、急きょ、美術の時間で数人のボランティアが必要になって、朝、子供を学校に送って行ったときに声がかかりました。ほとんどのお母さんはまだ小さい下のお子さんの手を引いていました。そこで校長先生が校長室で数人のその下のお子さん達のベビーシッターを買って出てくれました。1時間後、校長室にお迎えに行ったら、子供達は校長先生にパプシクル デーのアイスを買ってもらって大喜びで遊んでました(笑)。


5)バック トゥー スクール ナイト(Back to School Night)
新学年が始まると、保護者対象にバック トゥー スクール ナイトというのがあります。新しい学年に進級したので、担任の先生から一年間の学習の目標や方針などいろいろな説明を受けます。
このバック トゥー スクール ナイト午後6時半から8時半までなので仕事帰りのお父さん、お母さん皆が参加できます。


6)オープンハウス
日本の学校のように参観日というようなものはないのですが、オープンハウスというのが学年度末にあります。子供達の一年間の成果が教室いっぱいに展示されていて、教室の隅に準備されている、ジュースやクッキーをつまみながら、子供の案内で親達が見学してまわります。もちろん他の教室をまわってもオッケー。ま、他の教室のクッキーが食べたいだけなんですけど...(笑)。
で、このオープンハウスは午後6時半から8時半までです。なので仕事帰りのお父さん、お母さん皆が参加できるのです。


バック トゥー スクール ナイトやオープンハウスのお父さんの出席率はパーフェクトに近いです。


7)コンファレンス(懇談会)
先生と保護者の懇談会は年に一回あります。これもお父さんとお母さんが一緒に参加する家庭がほとんどです。離婚している家庭でもこの日だけは一緒に来ている人達がけっこういます。時間帯は終日(期間は2週間ほど)、先生の時間が空いている時間に行われます。仕事をしている保護者のために、朝一は7時半からってのがあります。夕方は6時すぎまで。


私は日本の学校しか知らないので、このアメリカの小学校での6年間は驚きの連続でした。とにかく親がどんどん学校に参加する。校長や担任の先生とばんばんコミュニケーションをとっている。結果、先生は授業に集中できる。学校がどんどん良くなって行く。
子供のことは学校に丸投げの親なんていませんでした。ましてモンスターペアレントなんて見たこと無いです。もちろん学校に意見はしますよ。でもしっかり参加もしてます。丸投げしといて文句ばっか言う人はいないってことです。また、どんな家庭環境の方でも自分のできる範囲でいろいろな活動に参加しています。それについて文句を言う人はいないのです。

で、我が家では日本語補習校に土曜日に通っているわけですが、駐車場当番、図書当番、ヤード当番(給食時間に校庭やカフェテリアの安全確認をする当番)ありますよ。そして運動会、古本市、秋祭り、作品展、カルタ大会など行事のボランティア。クラス委員、図書委員、保護者会、理事会といろいろな役員ボランティアがあります。ほとんどの人がなるのを嫌がります(笑)。なり手を探すのに万策尽き、数年前からクラス委員と図書委員は抽選になりました(笑)。


こんな話も聞いたことがあります。該当学年の当番表を配布したら、速攻で電話がかかってきて、”うちは当番できないって言ってるでしょ!!”って、そのお気の毒な文句を言われている人も保護者ボランティアです。駐車場で車の交通整理をしていて、後ろから車が入ってくるので、ここに停まらないで奥まで移動して下さいと言うと、”うっせぇ〜〜!!”って食ってかかってくる親。そのお気の毒な文句を言われている駐車場当番も保護者ボランティアです。がっくりきますね。


さて、日本では共働きの家庭も増え、フルタイムで働いているお母さんもいっぱいいるわけです。専業主婦だから役員しろとか、フルタイムで働いているから役員できないとか。仕事を休めないから会議を夜とか週末にして欲しいといいう人に、夜は家族の団らんの時間、週末は家族の時間だからできませんという人。学校や保護者間のもろもろの人間関係がやっかいで面倒なことには関わりたくないってのもあるのでしょうね。


状況に応じて柔軟に対応するとか、現状に即した体制に変えるとか、なんでできないのかなぁと思うのですがね。いっそのことPTAを廃止したらどうよ、ないと絶対だめなわけ?って思っている人もいるしね。個人的にはPTAがなくなると、いろんな学校行事の運営が難しくなって子供達にとって学校生活も味気なくなるだろうなぁと思いますが.....。


ただ、??な活動もあるでしょうね。その活動が本当に必要なのかどうか、一から見直して仕分けしてスリム化するってのも必要かもしれませんね。前例が無いとか....、今までずっとこれでやってきたとか....、疑問に思ったら見直しをして改善するってことしないの...ですね。というか、今までずっとそうだったからって疑問にも思わないのでしょうかねぇ......。


いずれにしても、アメリカと日本の学校と親の違いって何なんでしょうね。


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