ディズニーランドから始まった、カリフォルニア州での麻疹のアウトブレイクですが、予防接種を受けていない人がこんなにいるなんて知りませんでした...というのが正直な感想です。
現在18才と15才になる息子たちが、義務教育の幼稚園に入園する際、たくさんある提出書類の中に主治医のサイン入り予防接種の証明書みたいなのがあったのを覚えています。
だから、アレルギーとか、病気とか、健康上の問題があって予防接種が受けたくても受けられない人以外は、ちゃんと受けるべきものを受けておかないと入学が許可されないものだと思っていました。
ところが、いろいろと例外があったわけです。
健康上の理由以外の理由で
つまり
宗教(religious)
や
個人の信条(philosophical or personal beliefs)
により
予防接種が免除される
と法律
School Immunization Exemption Sate Laws
で
認められている州が結構あるのだそうです。(詳細)
※クリックすると拡大します
NCSL.org |
ということで、今回このワクチン接種免除法によるワクチン未接種率がクローズアップされています。
今回の未接種で一番問題になっているのが、個人の信条ってやつですね。
ワクチンに含まれている成分が自閉症の原因になるから接種させないというやつ。
これも科学的根拠があるだのないだの、議論されてますが....。
また副作用による後遺症が問題だとか、副反応が心配だとか。
全米で予防接種を受けていない子供の比率は1.8%。
カリフォルニア州全体で予防接種を受けていない子供の比率は2.5%。
カリフォルニア州にある58郡のうち未接種率が高いいくつかの郡が、今回の麻疹の大流行で、今、メディアに取り上げられているわけです。
その比率の高いいくつかの郡のひとつとしてメディアに取り上げられているというか槍玉に挙げられているというか....、それが未接種率7.8%のマリン カウンティ。
ジョン・スチュアートが彼の番組で言ってます....
ジョン・スチュアート
|
This is Marin County. They are not rednecks. They are not ignorant. They practice a mindful stupidity. … California, if your crazy wellness ideas only affected you, I would be fine with that. … But your choice puts other people in jeopardy.” →(記事と動画)
”ワクチン接種で根絶されたはずの麻疹がどうして突然流行するんだ、って思うでしょ?
科学を否定する裕福なカリフォルニアのリベラル派のひとたちを非難してみたら?”
って...川^_^;儿
"California Liberals"
"カリフォルニアのリベラル派のひとたち" ってよくこうやって揶揄されるんですけど....。
カリフォルニアから流行し始めたんで問題にされているわけですが、特に、槍玉に挙がっているのが未接種率7.8%のCalifornia’s Ultra-Liberal(カリフォルニアのウルトラ リベラル)のマリン カウンティなのです....川^_^;儿
”マリン カウンティなんだよなぁ...。彼らは労働者階級でもなけりゃ、無知でもない。
”彼らのやってることは思慮深い(注意深い)愚行だよ” ”a mindful stupidity” もう爆笑の表現です。
mindfulnessは思慮深いとか注意深いとか辞書に載っていますが、実は仏教用語で(Web)、意味は、対象に価値判断を加えることなく、中立的な立場で注意を払うこ。
そういったことと、stupidityといった愚行とは、相反することで同時には起こり得ないことから、ジョン・スチュアート特有のマリン カウンティの人たちをバカにしたジョークになってるわけです(笑)。
カリフォルニアのひとたちの、そのおかしな健康に対する考え方があなたたちにだけ影響するものなら、それでいいんですよ。
でも、あなたたちのその選択が、他の多くの人々を危険にさらしているんだよ。”
って言っているんだと思います。
今回、この未接種率の数字と、マリン カウンティの叩かれ方を見て、実は妙に納得したことが....。
”百日咳が流行しているので注意して下さい” というお知らせが、ここ数年、毎年学校から来るのです。実は、2010年にマリン カウンティで百日咳が大流行しました。
それ以降、毎年百日咳が流行しています。
三種混合ワクチン(DPT)を接種しているのになんで百日咳が流行するんだろうと、学校からお知らせが来るたびに不思議に思っていました。
アメリカでは確か、DPTは子供の時に接種してから10年毎に接種することになっています。
私も10年に一度接種しています。渡米する直前と渡米後10年目でも接種しました。
やっぱり、未接種の人が結構いたからマリンで百日咳が大流行したんですね。
で、先日、マリン カウンティ内の小学校(ティブロンにあるReed School)に通う6歳の男の子のお父さんの記事が出てました。(記事)
この男の子はずっと白血病と闘ってきたそうで、やっと寛解となり、学校に通い始めたそうです。
病気のために、この男の子は予防接種を受けていません。
抗がん剤による治療の副作用で弱くなった免疫力が健康な人と同じレベルに戻るまでには何ヶ月もかかるそうです。
免疫力がもとに戻らないと、予防接種をしたくてもできないわけです。
その間、予防接種を受けていない子供が同じ学校、同じクラスにいて、感染症にかかったっ場合、予防接種を受けていない健康な児童とは比較にならないほど、その男の子のリスクは高いわけです。
この男の子はずっと白血病と闘ってきたそうで、やっと寛解となり、学校に通い始めたそうです。
病気のために、この男の子は予防接種を受けていません。
抗がん剤による治療の副作用で弱くなった免疫力が健康な人と同じレベルに戻るまでには何ヶ月もかかるそうです。
免疫力がもとに戻らないと、予防接種をしたくてもできないわけです。
その間、予防接種を受けていない子供が同じ学校、同じクラスにいて、感染症にかかったっ場合、予防接種を受けていない健康な児童とは比較にならないほど、その男の子のリスクは高いわけです。
自分たちの信条で自分たちの子供に予防接種を受けさせないで、結果として感染症にかかったり、それが原因で死亡したりした場合、それはその親たちの選択。
でも、病気で予防接種が受けられないために、感染症に細心の注意を払って生活しているこの男の子のような児童の生命を危険にさらしているということをどう思っているのかと、このお父さんは訴えています。
さきほどの、ジョン・スチュアートも同じことを言ってましたよね。
”そのおかしな健康に対するの考え方があなたたちにだけ影響するものなら、それでいいんですよ。でも、あなたたちのその選択が、他の多くの人々を危険にさらしているんだよ。”
そこの小学校では児童の7%が受けてないらしいです。
そのお父さんは、学校と学区に未接種の児童と息子さんを同じクラスにしないように、また州に対しては接種の義務付けをするように申し入れをしたそうです。
そして、その小学校がある学区(Reed Union School District)の対応が結構早かったです。(Web)
麻疹の感染者が学校内に出た場合、麻疹のワクチン未接種の児童は21日間登校しないこと。当学区はPublic Health Center(保健所)の指示を100%受け入れる。
ワクチン未接種の児童の保護者は、直近のリサーチ内容をよく確認の上、早急に児童を守るための行動をとること。
ワクチン接種をしない権利があるかもしれないが、他の児童たちを危険にさらす権利はありません。
したがって、あなたの子供たちにワクチン接種をしてください!
とのことです。
※クリックすると拡大します
マウントタムです
かなり励みになってます
クリックありがとう!
にほんブログ村
にほんブログ村
0 件のコメント:
コメントを投稿