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2012年5月16日水曜日

選抜徴兵登録制度

アメリカにはセレクティブ・サービス・システム(Selective Service System/選抜徴兵登録制度)というのがあるそうです。


通称SSSと呼ばれているもので、緊急時や戦時中に兵員が大量に必要となった場合、徴兵するための名簿作成のシステムです。


そのSSSの政府のサイトは→こちら


この制度の背景をちょっと調べてみました。
南北戦争中の1863年、リンカーン大統領が20歳〜40歳の男子の中から選抜する制度を議会で通し、最初の徴兵制度が始まります。
そして、第2次徴兵制度は、第一次世界大戦時の1917年にウィルソン大統領により制定されたそうです。この第1次と第2次の徴兵制度は戦争時に制定されたました。


しかし、1940年には平時としては初めてルーズベルト大統領により徴兵制度が制定されます。そして1973年、ベトナム戦争終結時にニクソン大統領により徴兵制度が廃止されるまで続きます。しかしながら選抜制だけは一次保留されるものの1975年に廃止されます。


ところが、1980年にカーター大統領がソ連のアフガニスタン侵攻に際して、この選抜徴兵制度を復活させ、30年以上たった現在も継続しています。




この選抜徴兵登録制度の対象者は、
アメリカに在住している市民権及び永住権を持つ18歳〜25歳の男性、そして18〜25歳の不法滞在の男性
氏名と住所の登録義務が課せられているのだそうです。そして政府のデータベースに登録されます。引越した場合は住所変更を速やかに通知する義務があります。
二重国籍者(Dual-Citizenship)も例外ではありません。


対象とならない男子は、外交官関係、貿易関係、観光、学生などの非移民ビザで、一時的にアメリカに住んでいる場合です。


登録を怠ると、
1)重罪として罰せられるのだそうです。刑事裁判で有罪になった場合、最高25万ドル($1=100円で換算して、250万円)、最高5年の禁固刑のどちらかまたは両方が科せられます。
2)大学に入学した際、政府からの奨学金を受けることができません。
3)連邦政府関係への就職は不可。
4)市民権の資格を失う場合もある。


事あるときは、その年に20歳になる人の中から選ばれ、必要に応じて21歳、22歳....と年齢をあげていくそうです。18歳と19歳は一番最後だそうです。


ダンナに聞いてみたら、ぼくも登録したけど何にもなかったよって....。で、うちの息子達も18歳になったら登録しないといけないのですね。


これは徴兵制度ではないので、18歳〜25歳の男子が数年入隊して訓練を受けないといけないというものではありませんね。有事の際は呼び出され、そこからトレーニング開始というやつですね。超緊急事態でトレーニングもそこそこに前線送りだったら超怖いのですが...。


それにしても、アメリカに12年も住んでいながら、その上、男の子を持つ親でありなが、ちっとも知りませんでした。つい最近になって知った話ですよ.....。


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4 件のコメント:

  1. 詳しい情報をどうもありがとうございました。
    どうやら、逃れるすべはなさそうですね。。(悲)
    選抜徴兵登録制度の対象者の全員に、この義務が課せられているのですよね?対象者から、「選抜」で。。。ではないですよね?
    罰金の督促が来ない内に、提出することとします。。。

    返信削除
  2. 対象は
    ”アメリカに在住している市民権及び永住権を持つ18歳〜25歳の男性”
    ですから、その年齢の間、国外に住めばいいのでは?

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    1. 長いコメントを書いたら、消えてしまい再挑戦です。

      市民権を持っている場合は、世界のどこに住んでいても登録義務があります。
      永住権を持っている人は、18歳から25歳の長期間アメリカ国外にいたら永住権の資格剥奪になっちゃいます。

      大学へのアプライ、奨学金申し込み、運転免許取得時とすべてにSSSの番号が必要です。
      16歳で免許取得した場合は、次ぎの更新時に番号を書かされます。
      長男がUCですが、一年以上在学する留学生は一律登録だそうです(他の大学はわかりません)。
      次男は日本の大学に進みましたが、二重国籍保持者なので18歳と同時に登録しました。

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  3. ゴル母さま
    すごい貴重な情報ありがとうございます。どこへ行こうとも追っかけられるんですね。こんな制度があったなんてちっとも知りませんでした。
    日本にもこんなのあったら、若者達もびしっと身が引き締まるんじゃないかなぁと思います。

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